2011年05月31日

読了@「落語評論はなぜ役に立たないか」

誰が落語を殺すのか?

「落語評論はなぜ役に立たないか」
広瀬和生/著 光文社新書

落語好きの方は、読まれているかとは思います。
が、まあ、ちょっとだけ感想を。


こういう本を書いておかないといけなかったのかな。
ちょっと、立川流への想いが強いかなって感じもしなくも無い。
でも、それだけの功績があったということだと思うし、現実に落語界を引っぱっていっていることは確か。
たとえば、アンチ談志、アンチ立川流の落語評論家をさすがに名指しは出来なかったのですかね。
私は、落語評論家の本をあまり読んでいないので、ピンとこなかったところがある。
そんな意味で、「よくぞ言ってくれた!」という程の感想は無い。
でも、面白かった。

だけど、落語の面白さを、「この落語家が面白い」と教えてくれる広瀬さんの文章の方が面白い、もっと読みたいと思う、好きだ。
【特別付録】がよかった!
自分のいったものは、「そうそう!」
いけなかったものは「聴きたかったなぁー!」。
「この噺、また聴けるかなぁー!」なんて。


私の落語歴とかかわりがあると思うので、ちょっと紹介。

私は、つい最近落語を聴くようになった者のです。
(落語ブーム、ドラマ「タイガー&ドラゴン」以後)
最初は、志ん生、志ん朝、・・・小三治とCDを聴きつつも。
そして、まず、私を落語に引きずり込んだのは、
堀井憲一郎さん。
ちょうど、ポッドキャストで「ずんずん落語」がありました。
落語特集の雑誌を買ったり、桂米朝著「落語と私」なども読んだりしていましたが
やはり、生の落語、現代の落語が聴きたくなりました。

はじめは、寄席に行きました。
人気落語家のチケットを取るのは大変で、情報が遅ければ売り切れている。
一般発売、ではつながる前に売り切れる。
寄席は当日ですからね。でも、寄席も大看板がでるときは、それなりの覚悟がいる。
いろいろしていると、先行発売の情報も入ってくる。
柳家小三治、立川談志、立川志の輔、SWA・・・。そして、いろんな落語家の噺が聴きたくなってくる。
そんな頃かな「この落語家を聴け!」を読んだのは。

だから、あまり「アンチ談志」「アンチ立川流」の評論を読んでいないし
それでも、“昭和の名人”“本寸法”など微妙な言葉が、雑誌などを読んでいても出てくるわけですけどね。

ちょっと先輩の落語ファン代表のお二人に導かれて、
とっても落語を楽しんでおります。


【目 次】

 はじめに

1章 落語とは何か
 (1)「落語とは何か」を考える必要は無い
 (2)落語は文学ではない
 (3)演目は「素材」に過ぎない
 (4)「古典」という言葉の中に込められた美意識
 (5)新作落語は邪道ではない
 (6)「古典を守る」という欺瞞
 (7)落語ブーム前夜
 (8)パラダイム・シフト
 (9)現在の落語界

2章 落語評論家とは何か
 (1)落語評論は何のためにあるのか
 (2)「落語通」とは何か
 (3)「アンチ談志」がもたらした弊害
 (4)「アンチ談志」から「アンチ立川流」へ
 (5)落語評論家に「芸論」は語れない
 (6)上手い芸とは何か
おわりに

【特別付録】「落語家」「この一席」私的ランキング2010


ほなな
posted by たにぃも at 23:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 落語もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは☆

買ったばかりの頃は常に持ち歩いてましたが…私も読まなくては(笑)!!

“本寸法”のあたりは、へぇなるほど…と、その言葉の意味するモノ、背景なんかが分かって、面白かったです。
その辺りまでしか読んでないですが…。

最初が寄席だったんですね。
私は恐くて!?寄席には行けず、ホールに通って、寄席も最初はは特別興行狙いでした。

広瀬サンは、立川流・特にご自身で推してる四天王(私自身は、この言い方もあまり好きじゃないんですが…)に偏ってるかなぁと思います。
立川流が好きだからあまり気にはなりませんが、そうでない人から見れば、ちょっとキツいかも、とも思います。
協会時代からのお弟子さんだっていい人はいるのに、とも思います。

まぁ結局、それぞれの好みの問題に尽きるんですけどね。

読みやすい文章は有り難いですね☆

長々すみませんでした。
Posted by いちこ at 2011年06月03日 12:45
≫いちこサマ

いわゆる“落語ブーム”以前に、
「いろいろあったのかなぁ」何て思ってしまいます。
ホール落語も普通の今は、寄席に出るかはあまり関係なかったりします。
古い“落語評論家”に向けてのメッセージが強いんでしょうね。

“本寸法”などの言葉などについては
“現代落語の基礎知識”にも書いているし、この本もけっこう落語論になっています。

堀井さんの方が、ニュートラルな感じがします。
現役の生の落語ファン!
最近は、落語会でもあまり見かけない気がします。
広瀬さんはよく見かけます。

そういえば、堀井さんでは、あまり昭和の名人についての話や文章は読んでない気がします。
落語の今についてのものがほとんど。

入替なしの寄席について
アシスタントの女性が「すごく得ですね」みたいなことをいうと
「入替なしの寄席なんて、
 9時間“拷問”のようなもの。
 面白い人ばっかり出てきませんから・・・」
と、聞いて、覚悟して最初の寄席には行きました。

ま、お目当ては“うめ吉さん”だったんです(笑)。
でも、そんなときに、まったく知らなかった遊雀さんに出会ってます。

まぁ、好みの問題ですよね。
でも、こんなことを言える時代になったというのは、イイことなんですよね。
Posted by たにぃも at 2011年06月04日 21:41
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